相談内容さまざま 夫婦問題

夫婦関係における「自己肯定感」と「体のつながり」について

カウンセリングの現場にいると、夫婦関係において「自己肯定感」や「自己価値の実感」が大きなテーマになることをよく感じます。
多くの方は「自分の存在を認めてもらいたい」「求められたい」という欲求を持っていますが、その基準や感じ方は、男女や個人によって大きく異なります。


パーソナルセラピストである私自身、4回の結婚経験者です。
すなわち、離婚を3度しているわけですが、みなさまどこからともなくその情報をご存知なおかげで、
わたしの元に人には言えない夫婦の悩みを話しにこられる方が老若男女お越しになります。

その一つに「セックスレス」「スキンシップ」の問題があります。
男女ともにですが、日本人は意外にこの問題を抱えて、それが火種になりたくさんの不仲の原因に繋がり
関係が修復できない仲になっていくことが多々あります。


日常的にセックスがあるご夫婦には理解できないかもしれませんが、セックスはただの欲求の話だけではありません。この問題は男女ともに自分自身の自己肯定感にも深い影響を及ぼします。
健全な性生活は、「自分に魅力があって、愛されている」という自信につながることが多いです。
また、そうでない方がはたから見て、いくら魅力的でもパートナーからの愛されがない限り、自己肯定感に影を落とすことがあります。

拒否している夫、妻からしたら意味のわからないことかもしれませんが、その場合はさぞかし別の方法で自信を持っているということかと思います。

セックスレスになると自分自身には性的な魅力がなくなってしまったと感じてしまい、自己評価が低くなります。セックスが生活から失われると、自分が女性・男性としての魅力があると自認しづらくなり、その結果自信を失ってしまいます。配偶者から性的に魅力的だとみられることは、自分の存在価値に自信を持つためには大切な要素です。

夫と妻で異なる「承認の基準」

一般的に、夫は「求められること」「受け入れられること」で安心感を得る傾向があり、妻は「愛情を言葉や行動で示されること」「一緒に時間を過ごすこと」で自己価値を感じやすいといわれています。
この違いが理解されないまま日常を過ごすと、「自分は大切にされていないのでは?」という誤解や不安が積み重なってしまいます。

スキンシップと「体のつながり」

最近は、夫が求めてくれないという悩みは非常に多いです。
そういうことが言える時代になったことは良かったと感じる一方、まだまだ口にできない人も多く、そんな方に伝わればと思います。

一緒にお風呂に入る、同じ布団で眠る、ハグやキスをする。
これらは確かに大切な愛情表現ですが、体のつながり(セックス)が欠けると、妻の側では「女性として求められていないのでは?」という不安感が芽生えることがあります。
それは単なる性的欲求の問題ではなく、存在そのものを肯定してほしいという深いレベルの心理欲求と結びついているのです。

「自分には必要ない」ではすれ違う

夫婦間で起こりやすいのは、「自分にとっては大きな問題ではない」という視点から、相手の欲求を軽く扱ってしまうことです。
しかし自己肯定感の基準は、相手にとっては人生の根幹に関わるほど大切なものかもしれません。
互いに「相手にとっての基準は自分と違う」ということを理解し合うことが、関係を安定させる鍵になります。

夫婦の絆を深めるためには、愛情表現の方法を「自分の基準」で判断するのではなく、相手の心の安心や自己価値を高める基準は何かを理解しようとする姿勢が欠かせません。
その理解があるだけで、不安定さは和らぎ、安心感と信頼関係が育っていきます。

特に触れる、求め合う、相手を否定しない、拒否する場合は理由を納得してもらうまたは、代替え案を出し理解してもらう。など、お互いの努力あっての夫婦です。
どちらか一方の努力では成り立ちません。

他のことでフォローをしているつもりでも、それとこれとは別の場合が多いです。
年季が入ったすれ違いになる前に、話し合ってみてください。難しい場合は、間にカウンセラーを入れてください。
言う時も勇気があります。 わたしはその勇気を高く評価します。
自分の未来のために、踏み出す勇気を持てるお客様を尊敬します。

そんなことと思わず、いつでもご相談ください。

パーソナルセラピスト 古本真由美

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