夫婦関係でよくある悩みのひとつが、
「信じているはずなのに、なぜか不安になる」
「自分は裏切っていないのに罪悪感を抱いてしまう」という状況です。
これは心理学でいう心理的パラドックスが関係していることがあります。
簡単に言うと、心の在り方と行動の事実がギャップを生む現象です。
例えば、夫は「信頼されている」と思い込むあまり、無神経な言動や甘えが出てしまうことがあります。
一方で、妻は相手を信じにくく、不安を感じやすいものの、行動としては裏切っていません。
それでも、心の中で「もしかして裏切るかも」と想像してしまうことで、罪悪感や責任感を抱きがちです。
このように、信じる側が油断して無神経になり、信じにくい側が勝手に罪悪感を感じる構図は、心理的パラドックスの典型例です。
事実として裏切りは起きていないにも関わらず、感情のすれ違いだけが関係を複雑にしてしまいます。
カウンセリングでは、まず自分の感情と事実を分けて整理することを大切にしています。
自分が実際に裏切っていないことを認識し、相手の行動を正しく観察することで、不必要な罪悪感や誤解を減らすことができます。
夫婦の関係で悩んでいる方は、まず**「心の在り方と行動は別である」**という視点を持つことが、すれ違いを解消する第一歩です。
お待ちしております。
